《つくり手さんインタビュー》アルクハナ商店 石黒明美さん


庄内沖を渡る波、漂うクラゲ、はねるトビウオ、――


  ちいさな布にちくちくと、針と糸で描かれるのは庄内のもの。雪深い庄内で育まれたものたちは、朴訥としたなかに冬を耐える激しい力を秘めていて、どこか無骨。それでも、真白な割烹着を着たお針子お母さん『アルクハナ商店』の石黒明美さんの手にかかれば、お茶目で愛らしいブローチに生まれ変わってしまいます。


  山居倉庫、傘福、お蚕様、――

  庄内の魅力がぎゅぎゅっとつまったブローチを眺めていると、石黒さんの庄内への愛が見えてくるよう。さぞかし庄内が好きなんだろうと尋ねてみれば、意外や意外、昔は大嫌いだったとのこと。「なんにも無いこぉーんな田舎、出てってやるよ! と高校卒業と同時に上京した。庄内を捨てた時代があった」と苦笑しつつも「そんなことがあったからこそ、今、その素晴らしさやありがたさが分かる。愚かだったなぁと思うと同時に、気付くことができて幸いだったなぁ」と語ってくれました。現在は、自分のつくったものが、ほんの少しでも大好きになった庄内をPRすることができたら……と、日々制作を続けているそうです。


  もって菊、苺、―― そして、庄内豚!


  さてさて、石黒さんの今回の一押しは『庄内浜・庄内平野でとれたブローチ』と、新商品である『庄内豚と苺のカード』。苺をかぶった庄内豚ちゃんのイラストがなんともキュートなカードは、大切な人へメッセージを送るのにぴったりな一品。これから、どんどん庄内豚ちゃんにいろんな庄内の名産品をかぶっていただく予定とのことなので、あなたの好きな庄内をかぶった庄内豚ちゃんがデビューする日も近いかも。


  石黒さんのつくるブローチは、一針一針手縫いでつくられているため、同じ模様でも、すべて違った表情をしています。あなたから見た庄内は、どんな表情をしているのでしょう。

 (テキスト:長谷川恵)



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 こしゃってマルシェ 春 

<日時>2018/5/13Sun 10:00〜15:00

 <会場>こしゃってマルシェ広場(住所:山形県鶴岡市三千刈字藤掛1番地)

      イベント詳細更新中!↓ https://koshatte.amebaownd.com/pag…/889850/page_201703100030 

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くしびきこしゃってプロジェクト

“こしゃって”は庄内弁で“作って”の意。 「こしゃってマルシェ」をはじめ、庄内・鶴岡の暮らしをちょっと楽しく、ここにある豊かさをみんなで味わう“もの”や“場”をこしゃっています。